今後の活躍を占う意味でも重要な一戦 田中将大は本拠地デビュー戦で歴史を刻めるか
本拠地デビューで、田中の真価が問われる
また、厳しい気候も敵となる。
登板日はヤンキースタジアムでは今季初のナイターとなるため、デーゲーム2試合をベンチで観戦した田中にとっては、未体験の寒さが待っている。この時期のニューヨークは、昼は暖かくなる日があっても、夜は10度以下まで気温が落ち込む。
9日の最低気温は6度と予報が出ており、試合が始まる午後7時の時点でも、かなりの冷え込みが予想される。田中は駒大苫小牧高(北海道)、楽天(宮城)とキャリアを積んできたため、寒さには慣れているはずだが、何らかの対応は必要になるだろう。
8日の試合では、4回途中7失点でKOされたイバン・ノバがダッグアウトに戻る時、客席から容赦なくブーイングが浴びせられた。シビアなことで知られるヤンキースファンだ。本拠地デビュー戦でブーイングということはさすがにないだろうが、7年1億5500万ドル(約160億円)の大型契約を結んだ田中が期待を裏切るような投球を続ければ、態度はあっという間に冷たくなるはずだ。
前日練習を行ったルーキー右腕は日米両方の報道陣の取材に丁寧に応じた。
「いよいよ本拠地で投げるということで楽しみです。たくさんの方々に見ていただけるということもありますし、自分を知っていただける機会でもある。いい投球をしっかり見せられるようにしたい」
田中はそう言って、笑みを浮かべた。果たして本拠地デビューを白星で飾れるか。最高の盛り上がりを見せるヤンキースタジアムで、その真価が問われることになる。
【了】
フルカウント編集部●文 textbyFull-Count