今日開幕の東京六大学野球 プロ注目の3投手はこの男たち

幾多の苦しみを乗り越えてきた明治大・山崎

【明治大学・山崎福也(さちや、東京・日大三高校出身)】

 石田と双璧をなす大学トップレベルのサウスポー。187センチの長身からスライダー、カットボール、フォークボールなどを投げ込む。ストレートの威力もあり、どんどん三振を奪っていくタイプの投手だ。2010年のセンバツ高校野球決勝で日大三のエースとして島袋洋奨率いる沖縄・興南に敗れたが、投打で印象に残る選手だった。

 山崎は幾多の苦しみを乗り越えてきた投手でもある。高校入学前に小児脳腫瘍の手術を受けていた。当時は野球を続けることはできないと医師から言われていた。症状次第では動けなくなるかもしれないとも。

 脳腫瘍という病に、死を覚悟した日もあったというが、成功率の低いとされていた手術は成功。野球をできる喜びを胸に白球を追いかけ、プロに入れるレベルまで成長してきた。山崎の力投、活躍が与える影響は大きい。野球を通じて東京の中心から生きることへのメッセージを送ることができる存在だ。そのような投球ができることを期待したい。

 このように、エース同士のハイレベルな投手戦が多く見られそうだ。東京六大学は12日に開幕。12日は午前11時からの第1試合で明治大学と東京大学、第2試合で早稲田大学と法政大学が対戦する。早くも第1試合で山崎が登板し、第2試合では有原VS石田の戦いが見られそうだ。毎週土・日に神宮球場で開催。第8週の6月1日までリーグ戦は行われる。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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