今季のヤンキースにはこれまでにないほどの結束力がある!? エースの意味深発言が波紋を呼ぶ
Aロッドの不在がチームの結束を高めている?
バーバリシ記者に寄せられた中で一番多かったツイートは、禁止薬物使用疑惑により今季の公式戦全試合の出場停止処分を下されているアレックス・ロドリゲス三塁手の不在がチームの結束を高めているのでは、という推測だ。確かにスーパースターのドーピングの問題がロッカールームの空気を乱していた可能性は否定できない。
さらに今オフ、マリナーズに10年総額2億4000万ドルでFA移籍したロビンソン・カノ二塁手とサバシアの不仲説もあった。
この発言が物議を醸したため、その後、ESPNのウォレス・マシューズ記者がサバシアに発言の真相を再び直撃している。
そこでエースは「去年よりも今年のチームの方が楽しみながらやっている。新加入の選手はみんないいヤツ。マック(マッキャン)、ジャコビー(エルズベリー)、カルロス(ベルトラン)、今年は仲良し集団だ」と昨シーズンとの違いを例に挙げながら、説明したという。
ジョー・ジラルディ監督もESPNの取材に対し、「去年クラブハウスにケミストリーの問題が存在したとは言わないが、昨年は多くの怪我人がいて、ものすごくチームが流動的だった。ロースターも安定しなかったし、選手がお互いを理解するのは難しかった。ある選手はしばらくいるけれど、誰かは代わりにいなくなるという状況が続いた。今季のグループはスプリングキャンプの開始時からずっと一緒だから、そこが違う」と語っている。
昨年は負傷者の続出で公式戦にクラブ史上最多の56選手が出場する苦しいシーズンだったという。プレーオフ進出を逃した昨年と今年の16試合終了時点の成績はいずれも10勝6敗と合致。目に見える結果は出ていないが、この名門球団にしばらくの間失われていた一体感が存在するということは、移籍初年度で新天地に適応している最中の田中にとっても朗報と言えるだろう。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count