70連敗の東大が模範とすべき千葉ロッテの姿勢
悪夢を経て一回り強くなった
ファンはどんな時でも見放さず、温かい応援を続けていた。手の抜いたプレーをしていたのなら批判するが、ファンの目に映る選手たちは勝とうと必死だった。その姿がファンの心を繋ぎ止め、その後、強いチームへと成長することになるロッテの礎になった。
ロッテは黒木が崩れ落ち、17連敗目を喫した1年後に首位に立つなど、悪夢を経て一回り強くなった。今では12球団トップクラスのまとまった応援で知られるロッテのファンはこの時からチームを心から応援し、選手たちと一丸になって戦っていた。万年Bクラスから、Aクラスの常連へ。優勝、日本一へとのし上がっていった。
勝ちたいという姿勢を失わなければいい。過去は振り返っても仕方がない。70連敗を喫した東大にも、ファンやOBの応援が降り注いだ。
手を抜いて負けているわけではない。選手たちが必死ならば、周りの心に響いているはずだ。不名誉な記録かもしれないが、ロッテも連敗記録から学んで今がある。東大も戦う気持ちを失わず、この一戦の敗北を力に変えていけば、きっと白星をつかみ取る日が訪れるだろう。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count