鬼門の地で3失点に踏みとどまったダルビッシュ 地元紙は「エースはまだオークランドで苦しんでいる」との見出しで特集
失点の後、エースの意地を見せたダルビッシュ
「ダルビッシュの天敵はオークランド・アスレチックスとスプリングキャンプで使った枕だ」
こんな書き出しでレポートしたのは地元紙「スター・テレグラム」電子版だ。特集記事では、今季開幕直前に寝違えによる首痛で故障者リスト入りする原因となった枕とアスレチックスを並べるほどだった。
「相手は賢いバッターが多くて、修正力が高い。このスタジアムでいいピッチングをしたことがないことは知っている。去年に比べて、このようなチームと闘えるメンタル面が成熟したと思っている。イライラしたり、焦ったりしないと思うし、目の前のバッターに集中できると思う」
通訳を介して同紙にこう語ったというダルビッシュは失点の後、エースの意地を見せた。ESPNによると「6回まで投げられて自分でも少し驚いている。3回終了後に『どんなに球数がかさもうと、6回までは投げ切ろうと思います』と監督に伝えた」とも語ったという。
今季最多の116球を投げてストライクは67球。3回には無死1、2塁、4回には2死満塁のピンチを迎えたが、粘りのピッチングで3失点で切り抜けた。通算防御率は1・61といまだ輝きを放っている。
鬼門と天敵に苦しめられながらも3失点と踏ん張り、きっちり試合を作ったダルビッシュ。ようやく味方の援護も受けられるようにもなった。3試合で勝敗が付いていないが、オークランドの苦闘を経て、今季のダルビッシュの流れは変わるかもしれない。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count