マー君のプロ初勝利も4戦目 楽天の高卒新人・松井裕樹の初勝利は? 過去の登板から見る修正ポイント

田中将大も3戦目までは苦しいピッチングが続いた

【3戦目】4月16日・ソフトバンクホークス(敵地・ヤフオクドーム)楽天1-3ソフトバンク

 5回3失点、6四球と前回同様に1週間で修正できず、開幕から3連敗となった。星野仙一監督もそろそろ2軍調整の決断をしようとしているが、投げさせながら育てることも大事なことだと考えている。しかし、チャンスはあと1回と明言。4回目の先発は1軍生き残りをかけた戦いになる。

 松井本人は言葉数が少なくなってきたが、状況を考えれば、落ち込む必要はない。まだ高卒1年目のルーキー。周囲の期待が高い分、注目も大きいため、余計な力が入っている部分も否めない。

 マー君こと田中将大は2007年の1年目に11勝を挙げ、新人王を獲得したが、プロ初勝利は4戦目(ソフトバンク戦)だった。そこまではなかなか打線の援護にも恵まれず、自滅の投球も多かった。松井と似た部分があった。

 田中の初登板は2007年3月29日、福岡ヤフードームで先発し、1回2/3、6失点KO。2戦目の日本ハム戦で本拠地初登板。6回5安打1失点も勝利投手にはなれず。3戦目も本拠地での西武戦だったが、7回4失点。6四死球と制球を乱すなど苦労した。

 そして4月18日の第4戦目、本拠地のソフトバンク戦で先発。見事、9回2失点完投。本多、多村、松中、小久保といった強打者たちをねじ伏せ、ホークス打線から13奪三振。過去3試合の投球から修正し、大投手への一歩を踏み出した。注目されすぎて、メディアの前に出るのがつらい時もあったと試合後には漏らしていたが、この時の心境は今の松井にも重なるだろう。

 走者を出した後のセットポジション、球数が増えていく中でのフォームのズレやそこからの修正。過去3度の登板での負けを肥やしにして、松井がプロ初勝利を勝ち取りにマウンドへ向かう。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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