横浜DeNAベイスターズ・入来用具担当の出演CMが話題に 裏方の存在意義に迫る
裏方として支える人に感謝の意を表する選手も少なくない
過酷な業務だが、自分が用意した真新しいユニホームを着て、選手たちがフィールドで活躍する姿が何よりの励みになる。裏方の人間は、職業柄、几帳面で繊細なタイプが多い。そのため、試合に負ければ、自分に非があったのではないかと気にする人もいる。それくらい自分の仕事にプライドを持っている。
一昔前には、用具係をはじめ、裏方の人間を「雑用係」のような扱いをする選手も多かったという。だが、今の選手たちは裏方を大事にする傾向が強い。記録を達成したりすると、裏方さんのために記念Tシャツを作って配ったりするなどして感謝の気持ちを伝える選手もいる。
最近では巨人の主将、阿部慎之助捕手が、チームで行く優勝旅行に裏方さんと家族全員分の旅費も出してほしいと球団に頼んだことがあった。優勝できたのは選手の力だけでなく、用具係や打撃投手、ブルペン捕手やトレーナー、マネージャーなど裏方に徹する人の力がなくては成し遂げられなかったという思いを持っていたからこその行動だった。
ウイニングボールをもらった入来氏のCMのように、一線を退いても、元選手たちは喜びを見出して仕事をしている。輝かしい舞台の陰に隠れているかもしれないが、男たちの仕事の横顔は、光り輝いているように見える。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count