大乱調に終わった黒田博樹に地元メディアからは擁護と非難の声 ヤンキース監督は日本人右腕への信頼を示す
「ブロンクスは炎上している」と報じたニューヨーク・ポスト
ヤンキースの黒田博樹投手(39)が25日のエンゼルス戦で大乱調に終わり、今季2敗目を喫した。5回途中までに10安打を浴び、メジャー7年目で自己ワーストとなる8失点(自責点6)。今季絶好調のアルバート・プホルスに通算501号となるソロを浴びるなど、最後まで調子を取り戻せなかった。
ベテラン右腕の乱調について、辛辣なニューヨーク・メディアの間では擁護と非難の声が分かれた。
地元紙ニューヨーク・ポストは「黒田がヤンキースに巨大でクリアな警笛を鳴らした」と大見出しで特集し、ピンストライプの名門に襲いかかった先発投手陣の危機を伝えている。
「朗報はヒロキ クロダに松ヤニに関する質問がなかったこと。金曜日のブロンクスの夜は寒かったが、ボールのグリップには問題はなかったようだ。悪い知らせはヤンキースに勝つチャンスがまったくなかったこと」
特集の書き出しは先日、松ヤニを使用した不正投球で退場となったヤンキースのマイケル・ピネダ投手を皮肉る形で始まっている。
先週から今週にかけて、ヤンキースには先発陣にトラブルが相次いだ。イバン・ノバの右肘手術が決まり、今季絶望。ピネダは松ヤニの使用で10試合の出場停止処分が確定した。先発ローテーションに不穏な影が忍び寄る中、ヤンキースは22日のレッドソックス戦で田中将大の快投に助けられはしたが、黒田にはそのルーキーの負担を減らすような働きが期待されていたという。しかし、ヤンキースはこの大敗を迎えてしまった。
「最初から最後まで黒田は打ち込まれた。5回もたなかった。警告は鳴っている。なぜなら、ブロンクスは炎上している」
同紙はそう報じ、ヤンキースの緊急事態を伝えている。また、黒田が昨年の最後の7試合で防御率6・56に終わったことにも触れ、もはや万全の状態でないことを示唆している。