4失点で今季3敗目も黒田博樹に復調の兆し ジラルディ監督も「正しい方向に進んでいる」と手応え示す
復調のきっかけとなりそうな一戦だったことは間違いない
不調の原因の1つだったスライダーでは2三振を奪うなど、最悪の状態からは脱した印象が強い。ただ、こんな時でも安心した様子を見せないところが、いかにも黒田らしい。
「次の試合で今日のようなスライダーが投げられればまた変わってくると思いますけど、こればっかりはやってみないと分からない。その中で悪いなりにゲームを作っていかなければいけないですし、悪いから打たれるというのでは、ローテーション投手としてはダメだと思う」
3回の失点には味方の失策が絡んでいたため、4失点ながら自責3。クオリティースタート(6回を自責3以内)は4試合ぶりとなった。どんな投球をしても満足することの少ない黒田だが、この点だけは納得がいっているようだ。この試合で最も良かったことを聞かれると、次のように答えた。
「最低限、自分がマウンドに上がる時の一つの目標としては、クオリティースタートをクリアするというのがある。毎試合毎試合の自分への1つの課題なので。結果的にはそれが出来たということぐらいじゃないですかね」
白星からは3試合見放されているが、復調のきっかけとなりそうな一戦だったことは間違いない。抜群の安定感を誇る本来の黒田が戻ってくる日は近そうだ。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count