絶大な信頼を誇る守護神・上原 今季黒星にもチームメイトは「彼は活躍し続ける」
同僚の上原に対する信頼は揺るがない
1日のレイズ戦で場外ホームランを打たれ、今季初黒星を喫したレッドソックスの上原浩治投手が同僚から擁護されている。ボストングローブ紙の「コウジ ウエハラがレイズに致命的なホームランで屈する」という見出しで試合を特集している。
9回表、先頭打者のユネル・エスコバルに投じた2球目を場外に運ばれたが、実は上原にとっては“お得意様”だったという。エスコバルとはこの打席までの4年間で11度対戦。35球を投げて全てアウトに仕留めていた。ジョン・ファレル監督も「(上原は)彼の打席でこれまで完璧なまでに支配してきた。スプリットが高めに浮いたところを場外に運ばれた」とコメントしている。
レギュラーシーズンでは昨年9月17日のオリオールズ戦以来の黒星となった上原だが、試合後通訳を介し、「ストライクゾーンで勝負し過ぎていると思う」と振り返ったという。上原は今季投げている155球中115球がストライクだった。確率74%にも及ぶ強気のピッチングで今季も結果を出してきた。
勝負所で場外弾を許した守護神だが、同僚の上原に対する信頼は揺らがない。マイク・ナポリはこう語っている。
「彼が抑えることができなかったのは信じられない。でも、彼も人間なんだ。こういうことも起こる。でも、彼は活躍し続けるよ。素晴らしいピッチャーだし、彼に対する信頼は揺るがない。我々はどんな形でも支援し続けるつもりだ」
マウンドでオーラを放つ絶対守護神は今季わずか2失点。久々の黒星を喫したことで、同僚も、上原が“神”ではなかったことを実感したという。昨年のワールドシリーズ優勝に貢献し、今季もここまで負け知らずだったクローザーの働きはそこまで圧倒的だったということだ。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count