レッドソックス・上原浩治はなぜ39歳でもメジャーで活躍し続けられるのか その肉体に隠された強さの秘密とは
地味なトレーニングだからこそ続けていかなければならない
昨年のクリニックでは、自身の考案した野球専用の体幹メニューを、中学生のみならず、上原にも指導したという木場氏は「上原選手は脇腹とお尻の筋肉が鍛えられていた。体軸のバランスもしっかりとしているので、ピッチングの際に上半身がぶれることがない。体幹をしっかりと鍛えているのでスムーズな重心の移動が可能になっている」と分析する。
身体の中心部分の筋肉や組織、インナーマッスルが強固に鍛えられているので、ピッチングのモーション時に上半身がぶれることがない。この体幹の強さはメジャー屈指の制球力につながっているのだろう。
このクリニックで上原は将来的な後継者になるかもしれない中学生に感銘的なメッセージを残している。
「体幹トレーニングやキャッチボールは地味なものですが、だからこそ続けていかなければいけない。地味なものは本当に大切なものであると認識して、明日から毎日継続できるように頑張ってほしい。3日坊主にならずに1週間、1カ月、1年と仲間を刺激しあって、頑張ってほしいと思います」
上原もレッドソックスでもチーム練習前、独自に体幹トレーニングを続けている。目に見えない努力の積み重ねこそが、39歳の守護神を支える揺るぎない力となっているのだろう。
【了】
フルカウント編集部●文 text by Full-Count