今季3勝目を逃すも、黒田博樹の力投を現地メディアが評価 「ヒーロー復活」「宝石のような輝き」

クオリティースタートで勝利に貢献した黒田

 ヤンキースの黒田博樹投手が現地時間6日のエンゼルス戦で7回3分の2イニングを投げ、5安打8奪三振3失点(自責1)と好投。勝敗はつかなかったものの、クオリティー・スタートで4-3の勝利に貢献した。同試合を速報したESPNは「博樹」の名前にかけて、「ヒーロー復活」との小見出しで称賛している。

「黒田は今季最高のパフォーマンスを見せた。黒田の復調を見ると実に勇気付けられる。特に4月25日の前回のエンゼルス戦では4回3分の2イニングで6失点していた。黒田の活躍なくしてヤンキースは勝利できない。以上」と記事は締めくくっている。

 今季は本来の変化球のキレが見られなかった黒田だが、この日はスプリットなどが冴え、8三振を奪った。108球を投げ、ストライクは72球。5点台だった今季通算防御率は試合後に4・43まで回復した。

 ニューヨーク・ポスト紙も試合の特集記事で力投の黒田を「宝石のような輝き」と称えている。

「ヤンガービス・ソラルテがエラーでヒロキ クロダを最初に出血させ、2失点の呼び水となった。次はショーン・ケリーが黒田の勝利を水に流してしまった。黒田の放った宝石のような輝きは敗北の中に失われそうだった。それがこのチームの悪癖だからだ。しかし、ブライアン・ロバーツのヤンキース移籍後、初ホームランが勝利をもたらした」

 記事では黒田の力投をそう賞賛している。

 黒田は3回裏にソラルテ三塁手のエラーからリズムを崩し、2本の犠牲フライで2失点。8回2アウトから強打者マーク・トラウトに3塁打を許して無念の降板となった。抑えのケリーが先日500本塁打を達成したアルバート・プホルス一塁手にタイムリーを打たれ、3-3に追いつかれ、黒田の白星が消えた。ロード10戦で勝ち星のない黒田だが、その力投は地元メディアも高く評価している。

 決勝ホームランを放ったブライアン・ロバーツ二塁手は「黒田が彼らしいピッチングをした時には絶対に勝たなければいけない」と語っている。いまだ2勝3敗と黒星が先行しているが、本来の安定感を取り戻しつつある黒田は今後、勝ち星を増やしていくはずだ。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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