成績はどれもチームトップ!? 圧倒的な数字が物語る田中将大のエースの地位

すでにローテーションを支える存在となっている

【WHIP1・00】

 単純に説明すれば、1イニングで何人の走者を出しているかを表す数字だが、1・00以下ならば最高レベルと評価される。メジャーで評価基準の1つとされている項目で、田中は現地時間9日時点でリーグ2位の成績を記録。さらに10日時点ではリーグトップとなった。本人は走者を出してからの粘りが持ち味と公言しているが、ここまではピンチを迎える場面すら少ないということになる。規定投球回に達している投手では、1位グループに1個差の4位タイの少なさを誇る7四球と、コントロールの良さが大きな要因となっている。

 イバン・ノバが右肘手術で今季絶望となり、マイケル・ピネダは松ヤニの使用による不正投球での出場停止と背中の故障が重なり長期離脱中。開幕ローテーションに入っていた投手がすでに2人も欠けた中、安定感抜群の投球を続けている田中の存在は極めて貴重だ。さらに、エースのCC・サバシアが不振にあえぐ中、復調気配の黒田博樹と田中が現時点で投手陣の頼みの綱となっている。

 9日のブルワーズ戦で7回2死1、2塁のピンチを迎えて降板した田中は言った。

「走者を置いてイニングの途中で降りてしまうのは、自分にとっては後味の悪い降板の仕方だったなと思います。まあ、次に向けていい薬になったなと、勝ったので言えますね」

 数字だけを見れば素晴らしい結果が残っているが、どんなときも満足することはない。さらに状態が上がっていくと考えれば、ルーキー右腕への期待は限りなく膨れあがっていく。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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