黒田博樹が1年1か月ぶりの“幸運”に恵まれるも白星をつかめず 「2本のホームランで流れが変わってしまった」
4月12日のレッドソックス戦を最後に1か月勝ち星なし
「サブウェイシリーズ」での超ベテラン右腕対決は“引き分け”に終わった。ヤンキースの黒田博樹投手(39)が本拠地でのメッツ戦に登板し、6回7安打4失点と力投したが、勝ち負けは付かず。相手の先発バートロ・コロン投手(40)との投げ合いは、お互いに本調子ではなく、粘りの投球を見せた黒田も4月12日のレッドソックス戦以来、1か月ぶりとなる勝ち星をつかめなかった。
初回に内野ゴロで1点を失った黒田だが、ヤンキースは2回にブレット・ガードナーの満塁ホームランで逆転。しかし、5回にトラビス・ディアルノーにソロを打たれると、6回には昨年までヤンキースに所属していたカーティス・グランダーソンに痛恨の同点2ランを浴びた。
だが、この日は珍しく大量援護を受けた。その裏の攻撃で、ヤンキースはヤンガービス・ソラルテ、ケリー・ジョンソンのタイムリーなどで3点を勝ち越し。黒田がマウンドにいる間に7点以上の援護を受けたのは、8点をもらった昨年4月8日のインディアンス戦(クリーブランド)以来。実に1年1か月以上も遠ざかっていた“幸運”だった。
それでも、白星ははかなく消えてしまう。7回には、黒田の後を継いだアルフレッド・アセベスがエリック・ヤングJrに2ランを浴びて1点差となり、8回にはマット・ソーントンが同点打を許してしまう。さらに、プレストン・クレイボーンがクリス・ヤングに勝ち越し2ランを打たれ、黒田の白星が消えただけでなく、チームも敗戦。痛恨の3連敗となった。
試合後、黒田は痛恨の2発を悔やんだ。
「やっぱり2本のホームランで流れが変わってしまったというか、そういうゲームだったと思います」
外角高めへのスライダーを打たれたディアルノーのソロについては「やっぱり高さがね、高くなるとどうしてもこの球場だとああいう結果になりかねない」と反省。さらに、3ボールから打たれたグランダーソンの同点ソロは「あのカウントにしてしまったというのが1番の原因だと思うので、そういう面ではもったいなかったかなと思います」と振り返った。
CC・サバシア、イバン・ノバ、マイケル・ピネダがケガで離脱し、黒田と田中将大の負担が増しているヤンキースの先発陣。3連敗と調子が下降気味の名門には、39歳の完全復活が必要不可欠となっている。
【了】
フルカウント編集部●文 text by Full-Count