中日に現れた新星 世代の「BIG3」と言われた濱田達郎のこれまでを振り返る
1年目のオフには25%ダウンの提示を受ける
・3年夏はまさかの初戦敗退
センバツ大会ではBIG3は全員、甲子園にやってきたが、夏は大阪桐蔭の藤浪と愛工大名電の濱田だけ。花巻東の大谷は地方大会で160キロをマークするなど話題を集めたが、盛岡大付属に敗れ、涙を飲んだ。甲子園にやってきた濱田は大会ナンバーワン左腕とされ注目されるも、沖縄の浦添商業打線につかまり、初戦敗退。「打倒・光星学院」の強い思いは届かなかった。藤浪、大谷とそろって3人で日本高校代表メンバー入りし、韓国のソウルに遠征した。田村や北條をはじめ、翌年、西武にドラフト1位氏名される森友哉らもメンバーの中に入っていた。
・ドラフト
中日からドラフト2位指名。小さい頃からファンだったチームとあり、大喜びだった。契約金6000万円、年俸660万円で入団。背番号は43となった。
・プロ1年目
左肩の不安やコントロールの課題などがあり、2軍でも2勝8敗、防御率6・39と低調な出来に終わった。契約更改では高卒1年目にもかかわらず、“オレ流”査定によって、野球協約の減額制限いっぱいの25%ダウンとなる165万円減の495万円となった。それでも12月に台湾ウインターリーグに派遣されるなど、球団からの期待の高さはうかがえた。
・2年目で花開く
フォームを高校時代のスリークォーターに戻すと制球が安定。ウインターリーグでも、2軍でも結果を出し始めた。2軍コーチで、現役時代に中日の投手陣を支えた小笠原孝コーチから、頭と軸のブレがないフォームを教え込まれた。直球と変化球のコンビネーションを武器に、4月後半になって1軍に昇格。藤浪や大谷に遅れはとったが、1軍デビューも果たした。
そして、緊急事態に先発を任され、9回133球の完封勝利を挙げ、本当の意味でプロ野球選手としての道をスタートさせた。13日からのDeNAとの3連戦で2度目の先発が有力の左腕。高卒2年目とあり、体に気遣いながら、飛躍の道を歩んでいってもらいたい。(金額は推定)
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count