地元メディアが田中将大の驚異の“無敗”を特集 「彼はシーズン24勝0敗の4分の1まで来ている」
ゴールデンルーキーに対する絶大な信頼
特集では田中のパーソナリティーも高く評価している。最も印象的なことは田中のあらゆる局面で垣間見せる自制心だという。デレク・ジーター主将の持つ特質を共有しているかのようで、フィールド内外でも冷静で、メディアからの注目にも楽に対応していると伝えている。
そして、その競争心は試合が終盤になるに連れて燃え盛る。記事ではその象徴的な場面として、メッツ戦の7回を挙げている。相手のクリーンナップを三者三振に切って取ったシーンだ。3番打者のデビッド・ライトは85マイル(136・7キロ)のスライダー、4番のカーティス・グランダーソンは76キロ(122・3キロ)のカーブ、5番のクリス・ヤングは93マイル(149・6キロ)のファストボールで三振を奪った。
大活躍の田中について、ジョー・ジラルディ監督は「彼が連敗をストップしてくれた。我々が勝利を切望していたことを理解していた。5回でまだ球数は50球程度だった。彼はこの球団が必要としてくれることを成し遂げてくれた。彼は成長している」と語っているという。
CC・サバシア、イバン・ノバ、マイケル・ピネダという先発ローテーションの主軸が故障で離脱している影響で、開幕前から人材不足が懸念されていたブルペン陣は先発に組み込まれて一層手薄になっていた。崩壊寸前のプルペンの負荷を、田中が1試合投げ切ることで軽減したのだった。
特集は最後に、ゴールデンルーキーに対して絶大な信頼を寄せて、締めくくっている。
「田中は楽天試合の2012年8月19日以来、レギュラーシーズンで負けていない。現時点で彼(の無敗記録)に賭けない人間はいるのだろうか? 彼はシーズン24勝0敗の4分の1まで来ているのだから」
ピンストライプの投手陣において獅子奮迅の活躍を見せる無敗の右腕に、辛辣なニューヨークのメディアもすでに心酔しているようだ。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count