日本時間21日に田中将大が今季9試合目の登板へ 現地メディアは「リグレーにヒーロー登場」と特集

「もし自分に疑いをもっていたら、まだ日本でプレーしている」

 18日のパイレーツ戦でのロッカールームで地元メディアに質問された田中は普段の温厚な性格からして珍しくわずかに怒気を滲ませたという。

「米国で自分のピッチングが通用するか疑いを持ったことはなかったか?」

 こんな質問に対し、田中は通訳を介して「もしも、自分に疑いを持っていたなら、ここには来ていません。日本でずっとプレーしていたでしょう」と返答したという。また、“まだ幅広いピッチングのレパートリーを思う存分出し切っていないとも感じている”という、メジャーの打者たちの背筋が凍るような発言もあったという。

「もう二度と負ける気はしないのか?」という冗談まじりの質問については、田中は「それについては考えていません。勝つためにピッチングをするだけです。日本での記録はここで自分がやっていることと別物だと考えています」と真剣に答えたという。

 記事の最後は、メジャーを代表するスタジアムと田中の対比で締めくくられた。

「田中とカブスの対決はミスマッチかもしれない。田中がカブスに加入するということもミスマッチだろう。しかしながら、田中とリグレーはどうだろう。ベースボールの歴史の美しさを物語る遺跡に対し、ヤンキースの希望であり、目の前の未来を形作るブロックという新旧の気品ある対峙といえるだろう」

 負傷者続出ながらも23勝20敗でア・リーグ東地区首位を走るヤンキースの常勝のエースと、ナ・リーグ中地区最下位に苦しむカブスとの対決。1世紀にわたって数々の名勝負を見守ってきたリグレーフィールドを舞台に、ゴールデンルーキーがどんな投球を刻むのか。非常に楽しみな一戦となる。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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