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マリナーズ首脳陣からも絶大な信頼 今季3勝無敗の岩隈久志の凄さとポーカーフェイスの下に宿る強い気持ち

昨季は200イニングを超え、23回のQSを記録

 日本では、押しも押されもせぬ楽天のエースだったが、海を渡った2012年、マリナーズの開幕ローテーションに入ることはできなかった。慣れないブルペンで過ごす日々が続いたが、地道な努力は必ず報われる。チーム事情も手伝って、7月に念願の先発ローテ入り。ここから期待を裏切らない投球で、不動のエース、ヘルナンデスに並ぶ戦力であることを証明し、ズレンシックGMをはじめ首脳陣から絶対的な信頼を集めるようになった。

 “キング”ことエース右腕のヘルナンデスと、先発ローテの双璧をなすようになった昨季の活躍はご存じのとおり。1年間しっかりと先発ローテを守り抜き、投球回数は200イニングを超えた。打線の援護がなく、白星に結びつかない試合もあったが、先発投手を評価する指標の1つ、クォリティスタート(6回以上を投げて自責3以下)の回数は33試合に先発したうち23回。言い換えれば、23回はチームに勝てるチャンスを与えたことになる。

 昨年最後の登板を終えた際、岩隈は「200イニングを目標にローテーションを守り切りたいと思っていたので、それを達成できたことはすごく自信になったと思います。来年も同じような成績、それを最低限にできるようなピッチングができたらいいと思います」と話し、充実感に溢れる表情を浮かべた。

 もちろん、チーム成績は納得のいかないものに終わってしまったが、先発として1シーズンを終えて、今まで以上に自信を深めた事実は変わらない。だからこそ、今季開幕を故障者リスト(DL)で迎えることが分かった時は、本当に心痛んでいる様子だった。

 オフ中の今年1月、ロサンゼルス近郊での自主トレーニング中に、右手中指の腱を痛める怪我を負ってしまった。当初は大事ではないと思っていたが、キャンプインを前に医師の診断を仰いだところ、6週間のノースロー調整を言い渡された。基本的には、キャンプのほぼ全期間をノースローで過ごさなければならない。

 岩隈自身は「(開幕に)合わせます」と力強く言い切ったが、それも「チームに迷惑を掛けて申し訳ない」という気持ちが先立ってのこと。「今年もやってやろう、という気持ちで入ってきましたが……」という言葉が、何よりも岩隈の悔しさを物語っている。

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