蘇る名勝負の記憶 「野球の聖地」で松井秀喜氏が果たした懐かしの再会
メジャーリーグOB戦で本塁打を放った松井秀喜氏
5月24日、野球殿堂博物館があることでも知られるアメリカ・ニューヨーク州クーパーズタウン。「Hall of Fame Classic」と呼ばれるメジャーリーグのOB戦でヤンキースに所属していた松井秀喜が出場し、先制のホームランを放った。その様子は日本でも大きく報じられた。
「ホームラン? 狙ってはいませんでしたが、せっかくなので強めに振りました」
ブレーブスで活躍した左腕エイブリーの左肩付近から入ってきた大きなカーブに対し、松井はしっかりとためをつくり、ボールを引き寄せた。フルスイングすると高く上がった打球はライトのフェンスを超えていった。
現役時代、シーズンの開幕戦や誕生日、ポストシーズンなど節目のゲームでも強かった。見せ場は分かっていると言わんばかりに、ファンの期待に応えたものだ。
このイベントは2009年から始まったもので、30球団のそれぞれの代表が1人選出され、ア・リーグ、ナ・リーグに分かれて、クーパーズタウンで記念試合を行っている。
松井はその一戦で名門・ヤンキースの代表として、伝統あるユニホームの55番を身につけ、打席に入ったのだった。他の2打席は内野ゴロに倒れたが、6000人を超えるファンから惜しみない歓声が注がれた。「みなさんにすごく喜んでもらえたし、うれしかったです」と振り返った。