地元名物コラムニストが田中将大を今季MVP候補に 「最も価値がある存在」
田中は登板日以外の試合でもチームに勝つチャンスをもたらしている
今季通算8勝1敗でリーグトップの防御率2・06と素晴らしい数字を記録している田中だが、記事では個人にまつわる様々なデータや指標のみで測れない部分においても、MVPの栄誉に相応しいとしている。
「例えば、テキサスのユウ ダルビッシュはタナカと似たようなことを成し遂げている。長いイニングを投げ切り、崩壊した先発ローテーションを支える素晴らしいピッチングを見せる。色々な議論が存在するだろうが、現状を見定め、完璧に理解するために、数値的にも最高の方式を見つけることだ。タナカやダルビッシュが試合で見せるピッチングを超える、エースとしての役割だ。タナカの価値は本当に測ることができない。(開幕時の先発ローテーションだった)イバン・ノバ、マイケル・ピネダ、CC・サバシアが故障しているのだから」
先発陣のみならず、打撃陣の主力も大勢故障者リスト入りする苦境にあってレンジャーズを牽引するダルビッシュ有投手の状況と、不振の名門で気を吐く田中の現状を重ね合わせながら、目に見える数字以上の価値をその存在に見出しているようだ。
「タナカは自身のゲームで勝利を重ねながら、ブルペンを疲弊させずに、登板日以外の試合でもヤンキースに勝つチャンスをもたらしている。それこそが、MVPだろう」
記事はこう締めくくられている。メジャー1年目にしてヤンキースの大黒柱になっている状況を考慮すれば、地元メディアからの評価が高まるのも不思議ではない。辛辣なメディアをも認めさせる田中の適応力と安定感には驚かされるばかりだ。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count