田中将大ら投手陣には逆風!? ヤンキースのDHはア・リーグ最低の貢献度
ヤンキースのDHはア・リーグ最悪の生産性
打撃陣の不振が深刻化しているヤンキースで指名打者(DH)の貢献度がア・リーグ最低であることが明らかになった。地元紙「ロングアイランド・ニューズデイ」が「ヤンキースのDHはア・リーグ最悪の生産性」という大見出しで特集している。
「DHへの要求はさほど高くない。守備の技量も必要なければ、スピードも必須事項ではない。このポジションで唯一求められることは打席で結果を出すことである」
こういう定義で始まる特集記事によると、出塁率と長打率を足し合わせたOPSのメジャー全体の平均値ではDHは一塁手についで2番目に高い攻撃力を誇っている。
だが、このトレンドは今季のヤンキースに限ってはまるで当てはまらないようだ。「ヤンキースのDHのOPSはア・リーグ最低の成績で、リーグ全体では30チーム中22位。ヤンキースのDHの打率はたった1割8分9厘で出塁率も2割4分7厘、OPSは.588に過ぎない。これはヤンキースにとって2番目に大きなブラックホールで、ショートのOPS.586を何とか凌いでいる状況だ」と指摘している。
最大のブラックホールと断罪されたショートは今季限りで現役引退となるデレク・ジーター遊撃手だ。バッティングだけ求められるスペシャリストのはずのDHが、不振のキャプテン同様に、チームの足を引っ張っている状況はあまりに深刻だ。ナ・リーグは指名打者制ではないため、交流戦のみの成績となるために「メジャー全体22位」という数字はさほど参考にはならない。
この「.588」という数字の深刻さは同じ本拠地のメッツに目をやれば明確になるという。メッツのトラビス・ディアルノー捕手は先頃、マイナー行きを命じられたが、OPSが.544とその数値の悪さが理由だった。ディアルノーはDHとは異なり、守備では評価されていたにも関わらずマイナー行きという憂き目をあっている。