往年の名投手が田中将大を称賛 「言葉の壁が存在しない」「最高の人格者の1人」

「田中のような投手がいたらクローザーはいい暮らしができない」

 62歳のゴセージ氏はヤンキースで78年から83年にクローザーとして大活躍。パイレーツから移籍した初年度の78年にはワールドシリーズ優勝にも貢献した。1990年には福岡ダイエーホークスでもプレーし、2008年に殿堂入りを果たしている。これまで多くの偉大な野球人と接してきたゴセージ氏は田中のピッチャーとしての能力もさることながら、人格面にも多大な魅力を感じているようだ。

 ピンストライプの名門の守護神としてその名を馳せたゴセージ氏は「田中をリリーフするなら?」という質問をされ、ヤンキースの伝説の左腕を引き合いに出している。

「ロン・ギドリーのクローザーを務めるようなもの。試合を忘れて、私はオフを取るよ。タナカやギドリーのような投手がいたら、我々(クローザー)はいい暮らしができなくなってしまうからね」

 ゴセージ氏が名前を挙げたギドリー氏は「ルイジアナ・ライトニング」の異名を取った名投手で、1975年から88年までヤンキース一筋で活躍。ゴセージ氏の僚友でもある。通算170勝91敗でオールスターに4度出場し、1978年にはサイ・ヤング賞にも輝いた。「背番号49」は永久欠番となっている。その偉大な投手と同レベルで語られていることからも、田中がいかに評価されているかが分かる。

 田中は今季2試合で完投するなど、ヤンキースの先発ローテーションで唯一、開幕から長いイニングを投げ切り、ブルペンの負担を軽減している。2敗目を喫したとはいえ、今季メジャーでただ一人、全試合でQSも続けており、その評価は高まるばかりだ。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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