米メディアの特集で「史上最高のルーキー」に名を連ねたイチロー 「誰もが彼に恋していた」

読者アンケートではトラウトが1位、イチローが2位

 また、驚異のルーキーとして忘れてはいけないのが、「打撃の神様」テッド・ウィリアムズ(レッドソックス)だ。1939年に20歳の若さで打率3割2分7厘、31本塁打、145打点をマークした。スコーエンフィールド記者はイチローと同じ2001年がルーキーイヤーだった当時カージナルスのアルバート・プホルス(現エンゼルス)との類似性を指摘。確かに、打率3割2分9厘、37本塁打、130打点と同程度の記録を残しており、出塁率も4割3分6厘と4割3厘、長打率も6割9厘と6割1分とほぼ同じだ。

 ルーキーの先発投手としては1980年のブリット・バーンズ(ホワイトソックス)が15勝13敗、防御率2・84で、21歳の若さながら238イニングを投げ、WAR7・0をマーク。また、記事では昨年のホセ・フェルナンデス(マーリンズ)がWAR6・3、1984年のドワイト・グッデン(メッツ)が5・5だったことにも触れている。これらの数字と照らし合わせると、田中がいかに素晴らしい投球を続けているかが分かる。

 そして、最後に紹介されているのは1976年のマーク・フィドリッチ(タイガース)だ。19勝9敗、防御率2・34で、29試合に登板して24完投。開幕は中継ぎとしてスタートしたが、5月15日から先発ローテーション入り。5月31日から7月20日までの11試合では10勝1敗と白星を重ねたが、10試合が完投で、この間の平均投球回は9イニング以上を記録。2試合が延長となり、11イニングを投げたからだという。スコーエンフィールド記者は「彼は怪物だった」と記している。

 原稿が掲載されているHPでは、読者を対象としたアンケートを実施。イチロー、リン、トラウト、フォード、フィドリッチに投票する形となっている。その結果は、6月30日時点でトラウトが1位の50%。イチローは19%で2位となっている。3位以下はフォードが14%、フィドリッチが11%、リンが6%。記憶に新しい選手に票が集まりやすくなっているが、トラウトが断トツのトップとなっている。

 ただ、イチローもマリナーズをMLBタイ記録のシーズン116勝に導いた功績は大きく、メジャー最高のルーキーの1人として認識されていることは間違いない。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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