田中将大のDL入りでヤンキースが窮地に 「長期離脱なら修復不可能」と米紙
「彼は前半戦、スペシャルな選手だった。軽症であることを祈る」と同僚
ヤンキースはすでにCC・サバシア、イバン・ノバ、マイケル・ピネダの先発投手が故障で離脱。これで、開幕時から先発ローテーションを守っているのは39歳の黒田博樹投手だけという非常事態となった。 これまではビダル・ヌノ、チェイス・ウイットリーらマイナーから昇格した投手を代役にしのいできた。しかし、田中が先発した試合でチームは13勝5敗と高い勝率をマークしており、穴埋めは困難だ。
地元紙ニューヨーク・ポストは「ヤンキースのシーズンは田中の肘にかかっている」との見出しで大きく報道。大リーグ関係者の「田中が投げていない試合のヤンキースはいいチームと言えない。彼にもしものことがあったとしたら……」と話していたことを紹介。
「ここまでけが人が続出しており、彼がいてもプレーオフ進出が厳しい状況だった。肘の状態が思ったよりも深刻で長期離脱となる場合、チームの修復は不可能。(7月31日が期限の)トレード市場で、買い手から売り手に移行せざるを得なくなるだろう」と、田中次第で今季のプレーオフ進出が絶望となることを指摘した。
ヤンキースとしては、昨オフに1億7500万ドルの大金を投じて獲得した田中に無理はさせられず、慎重な決断を強いられそうだ。チームドクターの診断を待ってから最終決定となる見通しだが、最悪のケースである手術だけは避けたい思いだろう。ブレッド・ガードナー外野手がチームの気持ちを代弁するように言った。「彼は前半戦、スペシャルな選手だった。軽症であることを祈るしかない」。オールスター前にして、名門球団が早くも窮地に立たされた。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count