黒田博樹もトレード候補と地元紙 「優勝候補球団の先発4番手としては魅力的」 トレード先の候補にはドジャース、エンゼルスの名も
ヤンキースには魅力的なトレード要員が少ない
ヤンキースの黒田博樹投手は11日(日本時間12日)のオリオールズ戦で7回2失点の好投を見せたが、ヤンキースは2-3でサヨナラ負けし、黒田に勝敗は付かなかった。
田中将大投手の右肘靭帯の部分断裂により、開幕時の先発ローテーション5人中4人が故障者リストする異常事態の中で唯一健在のベテランだが、緊急事態に陥ったヤンキースの台所事情から地元メディアは黒田に関してドジャースやエンゼルスとのトレードの可能性を指摘している。地元紙ニューヨーク・ポスト紙が「トレード期限ギリギリのヤンキースの売却劇はどうなるか?」との見出しで報じている。
同紙の名物コラムニスト、ジョエル・シャーマン氏は今季のヤンキースが故障者が続出し、苦戦しながらも、ア・リーグ東地区が混戦となっている影響でプレーオフ進出争いに踏みとどまれている現状を分析。球団側が今シーズンに見切りをつけるタイミングを逸していることにも触れながら、全治6週間と診断された田中がもし手術となった場合はプレーオフ進出が絶望的となるだろうとも伝えている。
今季リーグ最多の12勝を挙げている田中を失ったヤンキースは11日現在で46勝46敗で勝率5割。黒田の好投もむなしく、東地区首位オリオールズとの直接対決に敗れた。しかし、いまだゲーム差は5。昨季ワールドシリーズ優勝のレッドソックスや優勝候補の一角だったレイズの想定外の不振に助けられ、地区3位に付けている。
ここでシャーマン氏はもし田中がリハビリで回復せず手術に踏み切る場合は、毎年大型補強を続けてきたヤンキースも白旗を上げ、来季の巻き返しに切り替えるべきだと提言。一方で、7月末に期限を迎えるトレードでは来季以降の覇権奪回に必要な戦力の獲得を狙うべきだが、ヤンキースには魅力的なトレード要員が少ないとしている。