岩隈久志が寸前でメジャー初完封を逃すも地元紙は「最高の活躍」 マリナーズ監督は「よりタフなピッチャーになっている」
岩隈は後半戦の活躍を予想させる締めくくり
マリナーズ岩隈久志投手(33)が12日(日本時間13日)のアスレチックス戦に先発し、8回2/3を投げて5安打8奪三振無四球2失点の快投で8勝目(4敗)を挙げた。8回まで無失点の好投を続け、9回のマウンドに上がった。先頭ジェイソに左前打を許した後、2死を奪ったが、モスに2ランを右中間に運ばれて2失点。メジャー初完封を目前に降板した。
地元紙シアトル・タイムズ電子版では、この日は岩隈のボブルヘッド人形がファンに無料配布された日だったことを受け、「岩隈がボブルヘッドデーに最高の活躍」と見出しをつけてリポートしている。
6月下旬から7月上旬にかけて、失点が続く登板があったが、マクレンドン監督は「チーム方針として読まれやすい配球をしてしまったのかもしれない。だが、今はいろいろな球種をまぜながら、内外角、高低を使った投球ができている。全球種をうまくミックスしているからこそ、よりタフなピッチャーになっているのだろう」と分析している。
同じく地元紙タコマ・ニュース・トリビューン電子版では、前夜8回2失点に抑えたエース右腕ヘルナンデスの好投に続く岩隈の快投で、前半戦終了直前に地区首位を走るアスレチックスにダメージを与えられた重要性を説いている。
あと1人で降板を告げたことについて、マクレンドン監督は「完投に重きを置くのではなく、勝利に重きを置いている。相手は相当なブルペンを持っているんだから、隙を見せたらやられる。クマ(岩隈)は9回に入ってから少しずつ制球がずれてきた。だから、降板を告げたんだ」と毅然とした態度で話したという。
6-2で勝利したチームは連勝。岩隈は右手中指の怪我で1カ月遅れての開幕だったが、前半戦を終えて8勝4敗、防御率2・98と上々の成績を残した。後半戦も素晴らしいスタートが切れそうな予感を残す締めくくりとなった。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count