数字も証明! 日本人投手がメジャーリーグを席巻した前半戦
数字からも見えてくる、田中将大の奮闘ぶり
【WHIP】
今や日本でもおなじみとなった1イニングあたりでの安打+四球で割り出される数字。つまり1イニングあたりに何人の走者を出しているかを表しており、投手の安定感を見る数字としてメジャーで重視されている。1位のヘルナンデスは0・90と驚異的な数字を記録しているが、チームメートの岩隈も1・00で3位に付ける。さらに、田中も1・01で4位と安定感が光る。黒田とダルビッシュはそろって1・21でリーグ18、19位と決して悪い数字ではないが、後半戦はさらに上げてきそうだ。
これらの数字を見ると、田中の奮闘が光る。手術を回避したとしても復帰は早くて8月後半になるが、マウンドに戻ってくる日をヤンキースファンは心待ちにしているはずだ。また、昨年はサイ・ヤング賞投票で2、3位に入ったダルビッシュと岩隈がシーズン終了までにどこまで成績を伸ばしてくるかも期待される。もちろん、ナ・リーグのメッツで中継ぎ、先発としてフル稼働している松坂大輔のピッチングからも目が離せない。
最後に、日本人投手で忘れてはならないレッドソックスの上原、田澤純一についても触れておこう。先発投手ではないが、2人とも際立った成績を残している。特に、メジャー屈指の守護神として活躍している上原がどれほど素晴らしい投手であるか、ここまでに挙げた各部門で、イニング数に左右される勝利数と奪三振数を除いて、数字で証明したい。
防御率1・65、被打率1割7分9厘、K/BB 9.50、WHIP 0・76。勝利数の代わりにセーブ数を挙げると、18個はリーグ6位で、奪三振率はダルビッシュの11・08を上回る11・75となっている。
後半戦はプレーオフ進出をかけてさらに厳しい戦いが続くが、各球団で軸となっている日本人投手の活躍は必要不可欠。シーズン終了時には、どんなに素晴らしい数字が残っているだろうか。
【了】
フルカウント編集部●文 text by Full-Count