増し続けるヤンキース“投手最年長”黒田博樹の存在感 同僚も「今日の試合のスター」と絶賛
黒田は大リーグ通算200試合登板に到達
ヤンキースの黒田博樹投手(39)が20日(日本時間21日)、本拠地のあるニューヨークでレッズ戦に後半戦初先発し、6回3分の2を3安打1失点(自責0点)に抑えた。降板後に救援投手が同点に追いつかれたため、今季7勝目(6敗)は逃したが、地元紙ニューズ・デーは「黒田博樹がとても重要なヤンキー(ヤンキースの一員の意味)になった」との見出しで、右腕の存在感が増している様子を伝えた。チームは3-2でサヨナラ勝ちを収め、3連勝をマークした。
黒田はこの試合で、大リーグ通算200試合登板に到達。節目の登板を自ら祝うように、立ち上がりの1回を3者三振で滑り出した。何より、レッズのエース右腕クエトに投げ勝ち、力強さを示したことは周囲に安心感を与えた。同紙は4安打の活躍を見せたエルズベリーが黒田を「今日の試合のスター」に挙げていた点を取りあげ、ジラルディ監督も「彼はすばらしい仕事をした」と絶賛するなど、故障者が続出する先発陣で黒田の存在感が増している様子を伝えた。
チームは、開幕から先発ローテーションにとどまっているのが投手陣最年長の黒田だけという状況。スポーツ専門局ESPN(電子版)はジラルディ監督の「彼がどれほどしっかりと準備を整えているかが分かる」というコメントを紹介。「黒田が健康にマウンドを守っているのが何より心強い」と評価した。
好投しながら勝ち星がつかなかったのが残念だが、これは過去に何度も見られた光景。大リーグ通算74勝76敗、防御率3・45という数字が示すように、黒田の安定感は数字にすべて表れていない。それでも黙々と投げ続け、3年連続200イニングをクリアしてきた。年間通して先発マウンドを守り抜く右腕の姿勢が、意外な形で浮き彫りになっている。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count