野茂英雄氏に次ぐ偉業達成間近 改めて評価されている黒田博樹の貴重な働き
日本時間26日のブルージェイズ戦で200先発登板に到達
ヤンキースの黒田博樹投手が、後半戦2戦目の登板となる25日午後7時5分(日本時間26日午前8時5分)プレーボールのブルージェイズ戦で、1つの大きな区切りに到達する。メジャー通算200試合目の先発登板だ。日本人としては野茂英雄に続く史上2人目の快挙で、ドジャース、ヤンキースで先発ローテーションを守り、安定した投球を続けてきたベテラン右腕が新たな勲章を手にすることになる。
日本人1位の野茂は、メジャー通算318試合の先発登板を記録。その偉大さが改めて際立つが、黒田はメジャー7年目で200先発登板に到達することになり、ほぼ同じペースで数字を積み上げてきている。また、野茂は日本人選手がほとんどメジャーでの実績がない中で道を切り拓くという極めて困難な状況があったが、黒田がそのパイオニアよりも6歳遅い33歳で海を渡ったことを考えると、そのタフさもやはり称賛されるべきだろう。
日本人では、大家友和が178試合、松坂大輔が132試合、吉井理人が118試合、石井一久が102試合と3ケタに到達している。ただ、野茂に続いて黒田の数字は群を抜いている。しかも、昨年まで日本人初となる3年連続の200イニング登板を達成。過酷な移動や厳しいスケジュールで知られるメジャーで、最も重要な評価基準とされている「ローテーションを守る」という難行をこなし続けてきた。今季もけが人続出のヤンキース先発陣で開幕から1人だけ離脱せずに投げ続け、その貴重な働きは改めて評価されている。
黒田は2009年に1試合だけリリーフの経験があるため、前回の20日のレッズ戦でメジャー200試合登板に達した。ただ、6回2/3を3安打無失点と快投しながら後を継いだ大ブレーク中のデリン・ベタンセスがまさかの同点弾を浴び、今季7勝目がスルリと逃げた試合だっただけに、節目の数字についてこんなコメントを残している。
「今日みたいに悔しいというか、自分なりにはいい投球をしても勝てない試合も当然あります。そういう試合をたくさん経験してきた中で、結局は自分のやれることを積み重ねていく結果が、そういう一つの区切りの数字となったんじゃないかなと思います。そのアプローチは変えることなく、自分のやれることを続けていくしかないですし、なかなか自分の思ったようになることは少ないと思いますけど、それでもやるしかないです」