カブス・和田、7回1失点の好投でメジャー初勝利!
コーナーを突く丁寧な投球で持ち味を発揮した和田
○ナショナル・リーグ カブス4-1ロッキーズ(28日・シカゴ)
カブスの和田毅投手は本拠地でのロッキーズ戦で7回5安打1失点と好投し、メジャー初勝利を挙げた。前回登板では4四球とコントロールに課題を残したが、この日はコーナーを丁寧に突く投球で1四球と持ち味を発揮。乱調ならマイナー落ちの危機だったが、快投で一発回答。2012年に渡米しながら、メジャーデビュー前に左肘靱帯再建手術(通称トミージョン手術)で長期離脱した苦労人が、渡米3年目で悲願の1勝目をつかんだ。
和田は初回、最高の立ち上がりを見せた。先頭のブラックモンはフルカウントから内角低めへの直球で見逃し三振。続くルメイヒューも直球で空振り三振に仕留めると、強打者のゴンザレスは変化球で追い込んでから内角高めの直球を振らせた。すべて直球での3連続三振で本拠地リグレー・フィールドが大歓声に包まれた。
2回も三者凡退に抑えた和田は、3回の先頭打者ポールセンに右前打を許す。犠打などで2死2塁とされたが、ブラックモンを左飛に打ち取り、落ち着いてピンチを切り抜けた。
4回は味方の好守もあって三者凡退に仕留めると、その裏の攻撃でカブス打線が和田を援護する。無死1、3塁として、3番リゾのセカンドゴロの間に先制。さらに、ルッジアーノの犠飛で追加点を奪った。
2点のリードをもらった和田は5回に不運な形でピンチを迎える。1死からバーンズのフライをセンターのレイクが見失い、二塁打としてしまう。2死2塁となり、カルバーソンの三ゴロをボニファシオがファーストへ送球エラー。ピンチが広がったかに見えたが、レンテリア監督がチャレンジを要求するとアウトに変更され、無失点で切り抜けた。
続く6回。和田は1死から連打で1、3塁とされる。ゴンザレスは直球で空振り三振に仕留めたが、アレナドにタイムリーを浴びて1点差とされる。しかし、続くロサリオを遊ゴロに仕留めて1点のリードを死守した。7回も先頭打者にこの日初の四球を与えながら、続くポールセンを併殺に打ち取り無失点。8回もマウンドに上がって投球練習を行った和田だが、先頭の投手フランデに対して代打ディッカーソンが告げられたところで交代。勝利投手の権利を持ったまま、大きな拍手を浴びてマウンドを降りた。
試合は8回裏にダメ押しの2点を加えたカブスが4-1で勝利。和田は7回を5安打1失点、6奪三振1四球の好投で1勝目(1敗)を挙げた。97球を投げてストライクは61球。防御率は3・38となった。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count