黒田博樹はメジャーで最も不運な先発投手!? QS達成試合では2008年以降でメジャートップの30敗目
試合を作っても勝てない黒田
ヤンキースの黒田博樹投手は敵地でのレンジャーズ戦で7回9安打3失点と力投したが、7敗目(7勝)を喫した。調子が悪い中でゲームを作り、今季最多の115球を投げきってクオリティースタート(QS、6回以上を投げて自責3以下)を達成。しかし、打線の援護に恵まれずに悔しい黒星となった。2008年のメジャーデビュー後、QSを達成した試合で30敗目。実はこの数字はこの7年間でメジャー最多だった。
この日は序盤から大苦戦。試合後、米メディアの取材に対して「ツーシーム系のボールの動きが良くなかったですし、すべてのボールが良くなかった」と振り返ったように、頼りになる球種がなかった。初回だけで33球を投げて3失点。大炎上も覚悟するような内容だった。
しかし、実際はそうはならなかった。39歳の右腕は、ここから凄みを見せる。初回と状態はほとんど変わらなかったが、2回以降はスコアボードに「0」を並べていく。「3点でしのげば勝てると信じて、その気持ちだけで何とかしのいだ感じですね」。コントロールも定まらない中、4~6回はすべて2塁に走者を背負いながら、追加点を許さない。だが、味方打線はその間、淡泊な攻撃で三者凡退が続いた。
「絶対に勝つチャンスはあると思ってたんで、何とか粘り強く投げていこうと思いました」