ダルビッシュのまさかのKOに地元紙は「レンジャーズにもはや為す術なし」
ワシントン監督は「ダルビッシュも人間。不調の時もある」
レンジャーズのダルビッシュ有投手(27)が9日(日本時間10日)、敵地でのアストロズ戦に先発し、5回途中6失点で降板、7敗目(10勝)を喫した。今季は球数少なく長いイニングを投げていたが、制球の定まらなかったこの日は序盤から球数がかさみ、4回を投げ終えた時点で90球。5回に不運な安打をきっかけに打線につかまり、無念の降板となった。
球団公式HPでは、ダルビッシュが敵地ミニッツメイドパークでは無敗だったことに触れ、「ヒューストンでのダルビッシュ無敗神話が終わる」との見出しで紹介している。
速球と変化球の両方が冴えない珍しい登板。ワシントン監督は「ダルビッシュも人間だ。不調の時もある。今日は速球の制球が悪かったが、調子を立て直すまで頼れる変化球もなかった。リズムをつかめないままだった」と話し、今季はチームが不調の中、1人気を吐いてきた右腕を思いやった。
この日は1回先頭グロスマンに11球粘られ、フォアボールを与えている。出塁後に1点目のホームを踏んだグロスマンは「ユウは誰が見てもいいピッチャー。序盤に球数を多く投げさせれば、チャンスが回ってくる確率が高まる」と1打席目を振り返っている。
地元紙ダラス・モーニング・ニュース電子版では、「レンジャーズにもはや為す術なし。ユウ・ダルビッシュがマウンドに上がる日ですら」と、現在メジャー30球団で最低勝率と低迷しているチーム状況を皮肉っている。
苦しい投球となったダルビッシュだが、アストロズのポーター監督は「ダルビッシュのような先発1番手と対戦する時は、次の対戦に生きるような情報をつかむことが大切。うちのチームは何度も対戦してきた中で、いい対応ができるようになった」と、自軍打線の成長を喜んだ。また、最近先発した10試合は3勝5敗、防御率4・42だが、それ以前の12試合は7勝2敗、防御率2・11だったというデータも紹介している。
次回は14日レイズ戦で先発予定だが、その時までに修正を図り、地元ファンの前で好投を披露したい。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count