「私学4強」で凌ぎを削る激戦区・愛知県 今夏代表の春夏66勝・東邦高校は1977年「バンビ坂本」以来の躍進なるか

中京大中京の甲子園131勝は全国でも最多

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プロ野球で活躍する「私学4強」出身の若手選手たち:濱田達郎(愛工大名電出身/中日)

 愛知県の高校野球といえば、昔から「私学4強」が中心的存在です。愛工大名電、享栄、中京大中京、東邦という4つの私立高校が凌ぎを削ってきました。

 通算成績は中京大中京が群を抜いています。春30度、夏26度の甲子園出場はいずれも4校中で最多。甲子園での春夏通算成績も中京大中京が驚異的で、131個の白星、さらに計11度の全国制覇は、愛知県内はおろか全国でも最多です。1931年から33年にかけての夏3連覇や、1966年の春夏連覇など金字塔を打ち立て、131勝45敗の成績を残しています。

 記録では東邦がこれに続きます。春27度、夏16度の甲子園出場があり、センバツで4度の全国優勝をマーク(春夏計66勝)。以下、愛工大名電(同20度出場、20勝)、享栄(同19度出場、18勝)の順です。

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プロ野球で活躍する「私学4強」出身の若手選手たち:堂林翔太(中京大中京出身/広島)

 記録だけでなく“記憶”でも印象深いシーンが多い私学4強。中京大中京は2009年、夏の甲子園決勝戦での日本文理(新潟)戦が日本中の高校野球ファンを熱くしました。6点リードで迎えた9回表、二死ランナー無しから日本文理の猛攻にあい、1点差まで詰め寄られながらギリギリで逃げ切った優勝は、近年まれにみる名勝負。最後まで何が起こるかわからないと実感させた日本文理の粘りと、投手として敵の攻撃にのまれ、試合直後のインタビューで「最後苦しくて…最後まで投げたかったんですけど、本当情けなくて…」と涙した堂林翔太(現広島)の姿は、感動と興奮を呼びました。

 かつて甲子園のアイドルとして大ブレイクしたのが、1977年夏の「バンビ坂本」こと坂本佳一(東邦)。体も細い1年生投手ながら主戦として奮投し、「バンビ」の愛称で超人気選手になりました。チームも準優勝しましたが、このときに三塁を守っていた主将が現在東邦を指揮する森田泰弘監督。今年、東邦は甲子園に出場しますが、1年生の藤嶋健人が愛知大会で大活躍し、「バンビ二世」と注目されています。

 歴史については享栄の野球部創部が最も古く1914年。逆に最も新しいのが愛工大名電の1955年です。愛工大名電は学校創立こそ1912年と古いですが、野球部ができたのはかなり後の時代でした。アウトカウントや走者の有無にかかわらず、打者が執拗にバントの構えをとり、ときに実際にバントを仕掛ける「バント戦法」で、2005年のセンバツで初優勝を果たしました。

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