“チーム最高打率”でも守備固めでの起用 イチローに今後出番は回ってくるか
5試合連続でスタメン落ちも守備で魅せたイチロー
ヤンキースのイチロー外野手が17日(日本時間18日)のレイズ戦で2試合連続で守備固めで起用された。8回裏からライトの守備に就くと、9回1死の場面でジェイムス・ロニーの強烈な右中間へのライナーを好捕するプレーで魅了。しかし不惑の天才は5試合連続で先発を外れ、8月10日のインディアンス戦以降、打席に立っていない。
イチローは前半戦途中からライトの定位置を確保したが、後半戦ではトレード期限に加入したマーティン・プラド内野手と右肘骨棘障害から回復し、DH固定から外れたカルロス・ベルトラン外野手から押し出された格好だ。だが皮肉にも出番が遠ざかる間に、イチローの打撃面での存在感が浮き彫りになっている。
チームの打率トップだったリードオフマンのブレット・ガードナー外野手はここ10試合以上マルチ安打がなく、.276と若干打率を下げている。一方、イチローは今季253打数70安打。ベンチを温めている間に、今季200打席以上のヤンキースの野手の中で最高打率の.277となった。
ヤンキースはこの日のレイズ戦で8安打4得点で2連勝を飾ったが、4点以上を挙げたのは8日のインディアンス戦の10-6勝利以来、7試合ぶりだった。
ESPNによると、プレーオフ進出を目指す中、ビジターの5試合で2勝3敗と勝ち越せなかったことに関し、ジョー・ジラルディ監督は「これは我々の求めていた結果ではない」と語っている。
ヤンキースのオーナー、ハル・スタインブレナー氏は湿り切った打線に対する憤りを隠そうとしない。MLB公式サイトによると、8月13日にMLBコミッショナー選出の投票時に地元メディアの取材に応じ、「我々は巨額の資金を打線につぎ込んだが、全体として不安定だ。それが問題であり続けている。言うまでもないが、変化が必要だ」とバッサリ。今季オフに計2億8300万ドルもの資金を費やして補強したが、巨額年俸通りの活躍とはいえないジャコビー・エルズベリー外野手、ブライアン・マッキャン捕手、カルロス・ベルトラン外野手らに対する不満をぶちまけていた。