岩隈久志がフィリーズ打線を翻弄し12勝目 同僚も「信じられない投球。後ろで守っていて最高」
「まばゆいばかりの快投」の岩隈は7月以降の10登板で7勝2敗、防御率1・63
マリナーズ岩隈久志投手(33)が19日(日本時間20日)の交流戦フィリーズ戦に先発し、8回を4安打11奪三振無四球で無失点に抑える快投を披露した。初対戦だったフィリーズ打線は岩隈の投球術に翻弄され、得点圏に走者を進めたのも1度だけ。伝家の宝刀スプリットに手も足も出ず。岩隈は今季12勝目(6敗)でチームをプレーオフ争いに止まらせた。
球団公式HPでは「岩隈のまばゆいばかりの快投で、マリナーズはワイルドカード2位タイ死守」との見出しで、この日の試合をリポートしている。今季最多11奪三振を記録した岩隈は、7月以来の10登板を7勝2敗、防御率1・63という好成績。この日も無四球というコントロールのよさだ。
19号本塁打で援護した三塁手シーガーは「信じられない投球だよ。8回に球数表示を見たら、ボールの数が20にも満たない状態だった。どの球でもストライクを奪えるし、空振りも取れる。ゴロを打たせて仕事も早い。これ以上は願えないくらいの働きをしてくれたよ。後ろで守っていて最高だね」とコメントしている。
地元紙シアトル・タイムス電子版では、捕手ズィニーノのコメントを紹介している。「球がストライクゾーン低めにとてもよく集まっていた。最近は、高めの球をまぜながら、打者の視線を変えることも効果的にできていると思う。何よりも、スプリットの出来だろう。あのスプリットを初めて見ると、すごくフラストレーションがたまると思う」と分析している。
同じく地元紙タコマ・ニュース・トリビューンでは、岩隈がナ・リーグ本拠地で強いデータを紹介している。この日を含め、メジャー移籍後ナ・リーグ本拠地では3試合に先発しているが、合計22イニングを無失点に抑えているという。これで防御率は2・57となり、ア・リーグ6位となった。
次回は24日レッドソックス戦で先発予定。13勝目を飾って、プレーオフ進出に向けて弾みをつけたい。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count