ダルビッシュ有らにも衝撃 恩師のレンジャーズ・ワシントン監督が電撃辞任
ダルビッシュら選手と信頼関係を築き上げてきたワシントン監督
同紙によると、先発左腕のデレク・ホランド投手は「これは厳しい。本当に短いミーティングだった。誰もが顔を見合わせた。まさかの現実にみんなショックを受けていた。彼はすごく感情的になっていた。(辞任理由の)詳細には踏み込まなかったけれど、すべてが深刻でないことを祈る」と落胆を隠せない様子。
投手コーチのマイク・マダックス氏も「ワッシュ(ワシントン監督の愛称)は毎日、選手とコーチ、そして、自分自身を向上させるために取り組んできた。多くのことを学んだ。これからのキャリアの糧になるだろう。素晴らしい人間で、兄弟のように愛している」と話している。
エースのダルビッシュにとっても衝撃的な出来事となった。2012年にレンジャーズに移籍して以来、男気のある指揮官と信頼関係を築いてきた。ダルビッシュが不調の時でも、ワシントン監督は記者会見で苦言を呈することはなく、必ず温かい言葉で擁護した。
昨年5月16日のタイガース戦では、メジャーで異例となる8回130球をダルビッシュが投げた。6点リードしていたこともあり、ワシントン監督にメディアから「ケガをさせるつもりか」と批判の声が集中した。すると、続く同21日のアスレチックス戦では、0-1のまま6回101球で降板。黒星が付いたダルビッシュは「今までで一番(続投したいと)駄々こねたんですけど。みなさんがあまりにも球数にうるさすぎるので、ワシントン監督が傷ついて続投させてもらえなかった。それがすごく悔しい」と冗談交じりに話している。指揮官を守ろうとして出たジョークだった。
後任としてベンチコーチのティム・ボガー氏が今季終了まで暫定監督を務める。ただ、来季以降については不透明だ。レンジャーズとダルビッシュの運命を変えるかもしれない一日となった。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count