逆転Vを目指す広島に彗星のごとく救世主が出現 “第7の助っ人”ヒースの凄さ
ナックルカーブを軸に防御率は0・47
先発した3試合で、19回1/3を、わずか1失点。ここまでの防御率は0・47。エース前田が本来の姿を見せられていないなど、どうしても心もとなかった先発陣にとって、まさに救世主と呼ぶにふさわしい投球内容。“第7の外国人”が、予想外にすごかった。
この新助っ人、大きな武器を持っている。まず、そのフォームだ。身長193センチ、体重109キロと、恵まれた体格からボールは投げ下ろされるのだが、テークバックが小さい。そして投げ手が体の真後ろに隠れるように通ってくるため、打者にとっては非常にタイミングの取りづらいフォームをしている。
それでいて真っすぐの最速は154キロ。常時、140キロ台後半~150キロ台をマークし、その体格も相まって、球質は重い。
極めつきは変化球。軸にしているのはナックルカーブだ。人さし指1本を折り曲げて握るという特殊な握りで、手の大きさや指の力が必要な投げ方。日本人では、ソフトバンクの五十嵐亮太ら、使い手はごく少ないカーブの種類だ。
ヒースのナックルカーブは120キロ台中盤から130キロほど。カーブにしては比較的速い球速で、打者の手元で急激に変化する。DeNA戦ではこれを武器にグリエルから2三振を奪うなど、7三振中5三振をクリーンアップから奪った。