逆転Vを目指す広島に彗星のごとく救世主が出現 “第7の助っ人”ヒースの凄さ

外国人の不振を外国人で補うことに成功している広島

 しかも、スライダーもナックルカーブと同じ握りで投げるといい、「リリースの仕方や角度を変えて投げているよ」と何食わぬ顔で笑う。このほかにも、2シームやチェンジアップ、スプリットを操るなど、自身は「パワーピッチャーだ」というが、器用さや柔軟さも持ち合わせる。

 阪神戦2個、中日戦4個、DeNA戦1個の四死球を出しているが、決して制球に難がある感じもない。ピッチングに関しては総じて高いレベルにある。クイックモーションやフィールディングには不安が残るが、目下、そこの課題克服にも取り組んでいる最中だ。

 ヒースは、広島が今季、1軍で起用した7人目の外国人選手になる。前述の5人に加え、中継ぎ左腕のフィリップスも9試合に登板した。これは楽天、ソフトバンクと並んで12球団最多。打者のロサリオにしろ、このヒースにしろ、外国人の不振を外国人で補うことに成功しているのも、広島がこの位置にいる要因の1つだといえる。

 ここまで中5日、100球をメドに登板している右腕。本人は「(アメリカの経験で)中4日に慣れている」と話しており、登板間隔を詰めても問題ないという。

 勝負所の終盤戦、そして、(2位か3位ならば)クライマックスシリーズで10日間で最大9試合を戦うことを考えると、中4日でフル回転出来る投手は、この上ない戦力だ。残りも少なくなってきた今季。ヒースが、広島の命運を左右する重要なピースになりそうだ。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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