田中将大のメジャー復帰Xデーは20日!? ヤンキースが終戦間近でも投げさせる理由とは
消化試合が最も重要な一戦となる可能性も
「もし、彼がメジャーで1試合か2試合に登板して、何もなければ、肘の状態のいい選手をわざわざ手術させることはない。それが結論だ。我々の願いはこのリハビリが成功して、彼が来シーズンも投げてくれること。肘の状態のいい人間をあえて手術させるのは馬鹿げている」と説明している。逆に田中が今季メジャーで登板できない場合、もしくは登板時に痛みが出るようなら、即手術となる方針も指揮官は示唆している。
7月9日に故障者リスト入りした田中はヤンキースのクリストファー・アーメッド医師ら3人のスポーツ医学の権威の診断を仰ぎ、保存療法を勧められた。靭帯に生じた傷が小さかったために、自らの腱を患部に移植し、靭帯を再建するトミー・ジョン手術に踏み切る必要はない、というドクターの判断だった。
指揮官は常々、打撃練習やマイナー相手の登板と、メジャーでの真剣勝負では肘にかかる負担が大幅に変わると指摘している。今季中にメジャーのマウンドで本気のファストボール、100%のスプリットなどを駆使しながらある程度の球数を投げられなければ、来季の先発ローテーションの柱として計算することは困難だというのが、ヤンキース側の考えだ。
田中復帰のXデーと予想される20日のブルージェイズ戦で、ピンストライプの名門はプレーオフ進出の望みが完全に断たれ、消化試合となっている可能性も大いにある。だが、来季の名門復活を考えた場合、最も重要な一戦となるのかもしれない。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count