イチローが王貞治超えへカウントダウン 世界の本塁打王が保持する得点の日本記録更新が迫る

今季中の記録更新も見えているイチロー

 ヤンキースのイチロー外野手が16日(日本時間17日)のレイズ戦で1打点を挙げた。2回に迎えた2回2死2塁の好機で、相手先発オドリッジからライト前に先制のタイムリーヒット。この日は4打数1安打1打点だった。ヤンキースが1-6と逆転負けに終わり、ワイルドカード圏内のロイヤルズと6ゲーム差とプレーオフ進出も絶望的となっている中で、気を吐いている。

 実は、偉大な記録の更新へ向けても、カウントダウンに入っている。イチローは11日のレイズ戦で9回に二塁打を放ち、クリス・ヤングのサヨナラ3ランで生還した。これが日米通算1957得点目。王貞治氏(現ソフトバンク取締役会長)が持つ日本記録の1967得点に、あと「10」と迫った。ヤンキースが極度の打撃不振に陥っていることもあり、そこから6試合足踏み状態が続いているが、歴史的な瞬間は確実に迫っている。

 世界記録の868本塁打を記録した王氏を得点で抜けば、イチローの凄さはあらためて際立つ。

 偉大な本塁打記録を保持する王氏は、本塁打の数と同じ868回、そのまま本塁まで戻ってきたことになる。つまり、得点の4割以上は自らのバットで積み重ねている。

 一方、イチローの日米通算本塁打は230本。柵越えを打つ技術がありながら、リードオフマンの役割を果たすため、ヒットで出塁することに重点を置いてきた。本塁打ではない場合、普通の選手が得点するためには、後続の選手の助けが必要になる。タイムリーが生まれなければ、本塁には帰ってこられないからだ。

 しかし、スピード、盗塁技術という強烈な武器があるイチローに常識は当てはまらない。

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