熾烈な争いの新人王は誰の手に 大瀬良は10勝をかけて横浜DeNA戦に登板へ
パ・リーグの注目新人は?
【パ・リーグ】
○上沢直之(日本ハム) 21試合8勝8敗、防御率3・30
3年目。2011年のドラフト6位で専修大松戸高校から入団。松戸のダルビッシュとメディアで取り上げられ、今年ブレイク。187センチの長身からスライダー、カーブ、フォークを操る右腕。15日のオリックス戦では1か月半ぶりの勝利を完封で挙げ、喜びと苦しみを味わいながら、成長を遂げている20歳。今後も日本ハムを支える投手となる。2桁勝利が新人王の最低条件となりそう。
○石川歩(ロッテ) 23試合8勝8敗、防御率3・55
1年目。東京ガスから入団。巨人とロッテが競合したドラフト1位右腕。開幕から安定した力を発揮し、ローテーションをまわった。パ・リーグの新人では唯一、規定投球回数に達している。防御率はリーグ10位。即戦力右腕とあり、マウンドでも慌てずに打者を打ち取っていくピッチングが光っている。巧みな投球術に加え、最速152キロのストレートにカーブ、シンカーの完成度は高い。
○森唯斗(ソフトバンク) 52試合4勝1敗19ホールド 防御率1・95
1年目。昨年、ドラフト2位で三菱自動車倉敷オーシャンズから入団。パ・リーグ首位のソフトバンクの勝利の方程式の一角を担う。5月に1軍登録されて以降、その投げっぷりの良さ、強気のマウンド度胸が成績となって表れている。2009年の摂津以来、新人で50登板をクリア。森、五十嵐、サファテの勝利の方程式が優勝を争うチームを支えている。
○高橋朋己(西武) 57試合2勝1敗12ホールド、26セーブ 防御率1・75
2年目。2012年ドラフト4位で西濃運輸から入団した左腕。昨年の終盤から高い奪三振率を誇るピッチングで頭角を現し、今年1軍に定着。現在56回2/3を投げて、75奪三振。直球とキレのあるスライダーを武器に三振の山を築いているライオンズの守護神。
○浦野博司(日本ハム) 19試合7勝3敗、防御率3・63
1年目。昨年、ドラフト2位で社会人のセガサミーから入団。最速151キロ右腕で制球力もあり、試合を壊さない安定感のあるピッチングを披露した。同チームの上沢より1勝少なく、残りに登板機会を考えると10勝は難しい。8月に4登板で3勝するなど、夏場の苦しい時期を救ったことは評価できる。
そのほか、優勝争いをしている吉田一将(オリックス)も一時は候補に挙がるような好投を見せるも5勝と勝利数が伸びていない。シーズンも残りわずか、若き選手たちの最後の奮闘を見届けたい。
【了】
フルカウント編集部●文 text by Full-Count