巨人がセ・リーグ3連覇に向け独走も、MVPの本命不在 混迷を極める選定で有力なのはどの選手?
本命不在は総合力が高かったことの表れ
巨人の打撃陣は多くが昨年より成績を落としている中で、坂本は打撃3部門に関して、すべて昨年を上回っている。
【坂本勇人の成績】
2013年 144試合 打率.265 12本 54打点 24盗塁 OPS.728
2014年 134試合 打率.280 15本 56打点 21盗塁 OPS.774
※数字はすべて9月23日終了時
また菅野も、2年目ながらローテーションの軸となり、エース・内海の不振を補う活躍を見せた。
【菅野智之の成績】
2013年 13勝6敗 防御率3.12 176回 155奪三振
2014年 11勝5敗 防御率2.45 150回2/3 117奪三振
※数字はすべて9月23日終了時
飯田氏は続ける。
「今年の巨人は、どの選手も強烈なインパクトを残した訳ではありませんが、逆に言えば、それだけ総合力が高かったことの表れとも言えます。緊迫した場面で何度も代走に起用され、9盗塁を記録している鈴木の存在などは、その代表的な例でしょう。
また、山田哲人が200安打を打てば少しは可能性があるかなと思いましたが、今の数字だと難しいですし、そもそも2年連続で最下位チームからMVPを出す訳にもいきませんからね。巨人の今年の戦い方を考えると、個人的には菅野がMVPに相応しいと思います」
【了】
飯田哲也プロフィール
スポーツコメンテーター。1968年東京都出身。1987年に捕手としてヤクルトスワローズに入団、主に外野手としてヤクルトの1番バッターを長く務めた。2005年からは2年間楽天イーグルスに在籍。2006年に現役を引退すると、古巣ヤクルトで2013年まで守備・走塁コーチを務めた。
飯田哲也オフィシャルブログ
フルカウント編集部●文 text by Full-Count