昨季とは異なる巨人の強さ 得点力低下も日本一の可能性は増?
プロの目から見る巨人の強さ
「確かに、今年の巨人は際だって活躍した選手はいませんし、ほとんどの選手が昨年から成績を落としています。そんな中で勝ってこられたのは、勝負所の強さが際立っていたことです。この試合は負けられない、ここ一番の試合で、ことごとく勝つことができました。この要因は、原監督も話していましたが、チームの団結力にあると思います。
リーグの前半戦、原監督は先発オーダーを頻繁にいじっていました。後半戦に向けて“今季、この選手はこの成績だから何番に合うな”という見極めをしていたと思います」
今季、巨人は開幕から村田が23試合で4番に座ったが、その後はアンダーソン、阿部、セペダ、長野、高橋由、ロペス、大田と合計8人もの選手が4番でスタメン出場している。クリーンナップも目まぐるしく変化したが、8月に入ると3番坂本、4番阿部の形が決まってきた。
「どの打順に入っても、チームの勝利のために必要な打撃を原監督は求めたと思いますし、調子の上がらない選手でも勝つための役割を徹底してこなしてきた。そこに、今季の巨人の強さがあると思います。
また原監督が、“ウチは打撃力は一番弱いチームだけど、守りは一番強い”と話していたことからも分かるように、投手力も含めた総合的なディフェンス力はかなり強固です。相手より1点でも多く取って、それを守り切る。こうしたチームの共通意識が、団結力という言葉に繋がっていったんだと思います」