米野球専門誌が前田健太の投球を詳細分析 「メジャーでも打者を打ち取ることは可能」と太鼓判
チェンジアップは「いい落ち方をする」
また、特集では「2つ目の武器は時速80~84マイル(約129~135キロ)のスライダーだ」と分析。巨人戦で投げたスライダーは33球だったが、うち8球で空振りを奪っていたことにも触れている。回転、スピード、ベース近くでの変化は「平均より少し上」という評価で、巨人戦ではピンチをスライダーでうまく切り抜けていたと評価している。
さらに、時速85~86マイル(137~138キロ)のチェンジアップについては、16球中15球を左打者に投げており、「アベレージだが光る。いい落ち方をする」と評した。速球、スライダー、チェンジアップを前田のレパートリーの主軸としながらも、カーブやカットボールも6球交えていたことを紹介。「マエダはあまり内角に投げていなかった。打者から逃げるボールを外角低めに投げていた」と巨人戦におけるピッチングの傾向も説明している。
「日本人右腕のマサヒロ タナカやユウ ダルビッシュで我々が目の当たりにしてきた、先発ローテーション上位のような打者を圧倒するボールを彼は持っていない。だが、速球の制球力と持ち球をうまく交えることで、メジャーでも打者を打ち取ることは可能だ」
記事ではそう報じ、敗戦投手となった巨人戦におけるピッチングから、メジャーで通用する実力があると結論付けている。事実、8回を投げて自責点3はクオリティ・スタート(6回以上を自責点3以内)であり、メジャーでは一定の評価を手にすることができる数字だ。
前田は今季11勝9敗でレギュラーシーズンを終えた。昨季、楽天で24勝無敗を誇った田中将大投手(ヤンキース)のような突出した成績ではないが、米専門誌がここまで詳細に分析していることからも、前田の注目度の高さがうかがえる。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count