青木宣親の途中交代はヒットの打ち過ぎが原因!? 地元記者が「ヒット量産をやめれば長くプレーできるのに」と同情
米国でも青木の評価は確実に高まっている
青木に代えてダイソンを起用するのは、ネド・ヨースト監督の“必勝リレー”。エンゼルスとの地区シリーズ1、2戦では、終盤に守備固めで青木を下げ、ダイソンを起用。第3戦では、6回裏にタイムリーヒットを放った後にダイソンを代走に送った。
オリオールズとのリーグ優勝決定シリーズ初戦では、7回に先頭の青木が四球で出塁した後にダイソンが代走で登場。第2戦でも7回の全く同じ状況で、青木との交代でダイソンが出番を迎えている。
今季レギュラーシーズン17盗塁とスピードも武器とする青木だが、メジャートップクラスの速さを誇るダイソンは36盗塁。圧倒的なスピードと堅守で、ロイヤルズ躍進の強烈なスパイスとなっている。終盤にベンチから登場するダイソンとテレンス・ゴアのスピードは、相手にとってはまさに脅威だ。
もっとも、韋駄天に出番があるのも、青木らが出塁するからこそ。エイブラハム記者の指摘ももっともだが、青木自身は同僚の圧倒的な能力に敬意を払っており、チームの躍進とカウフマン・スタジアムの一体感も心から味わっている。
「本当にファンが盛り上がってくれると、気持ちが入るのが自分でも分かる。楽しんでプレーできている」
試合後には満面の笑みでこう語った青木。この日の地元テレビ局の中継では、決勝点が入った後にベンチの青木を何度もカメラで捉え、起点となった安打を称えていた。米国でも、確実にその評価を高めている。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count