青木宣親の好感度が急上昇中 現地メディアも「ずっと変わらないで、ノリ・アオキ」
痛みも喜びも全身で表現する青木
また、青木をたびたび襲うハプニングは、ときに痛ましいながらも見る者のツボを刺激するようだ。
ワールドシリーズ進出を決めた15日の試合、初回の打席で青木は右太ももに死球を受けた。避けようとして飛び上がりながらも相手先発ゴンザレスの速球を直に受け、苦痛に顔を歪めた写真が、MLB公式HPで取り上げられている。
公式HPでは青木の写真を、ワイルドピッチやワイルドカードチームにひっかけて”wildest photo(とびきりヤバい写真)”と呼んで掲載。この死球がその後の得点と勝利につながった点を指摘しつつ、「ざっと3マイルは宙に跳ねた」とコミカルに表現している。
スポーツ専門ブログネットワークの「SBネーション」には、痛みや不快を思い切り顔に出す青木のこれまでの写真がまとめて掲載されている。結びの文句はこちらも「ずっと変わらないで、ノリ・アオキ」となっている。
これまでもたびたび死球の憂き目に合ってきた青木。ただ、かつては地元紙カンザスシティ・スターに「落胆と喜劇の連続」と揶揄されていた青木への評価も、シーズン終盤には同紙に「チームの未完成な美の象徴」と表現されるまでに変わった。
チームの歴史的快挙や自身の活躍もさることながら、痛みも喜びも全身で表現する青木の姿が、チームやファン、メディアを惹きつけているのかもしれない。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count