ソフトバンクが躍進の予感 専門家から「日本シリーズで復活する」の声
カギを握る摂津のピッチング
CSで1番打者として起用された柳田は、先頭打者ホームランを放つなど派手な活躍を見せた。また、内川、李、松田のクリーンナップも、それぞれ調子を維持している。CSで1割台の打率に低迷した中村が調子を取り戻すことができれば、破壊力のある打線が見られるだろう。しかし一方で不安なのが投手陣だ。
「CSでは大隣が中4日で登板し、見事な内容で日本シリーズ進出に大きな力となりました。ただこの登板があったため、シリーズでは初戦に投げることができません。今季シーズン中の登板間隔を考えると、シリーズでは1度しか投げられないと思います。
そこで投手陣のキーとなるのは、摂津です。どれだけ調子が悪くても、ソフトバンクは先発の頭数が足りないので投げなければなりません。摂津は苦しいシーズンを送ってきましたが、彼が本来の投球を取り戻すことができるか。リリーフ陣は計算が立つだけに、どれだけ先発が試合を作っていけるかに、シリーズの行方はかかっていると思います」
ソフトバンクの絶対的なエースとして君臨してきた摂津だが、今季は2桁勝利こそ挙げたものの、規定投球回に届かず、CSでは2回7失点と屈辱の内容でマウンドを降りた。2011年以来3年ぶりの日本一に向け、エース・摂津のピッチングに期待がかかる。
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飯田哲也プロフィール
スポーツコメンテーター。1968年東京都出身。1987年に捕手としてヤクルトスワローズに入団、主に外野手としてヤクルトの1番バッターを長く務めた。2005年からは2年間楽天イーグルスに在籍。2006年に現役を引退すると、古巣ヤクルトで2013年まで守備・走塁コーチを務めた。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count