ロイヤルズ青木が意地のWS初安打初打点 「チャンスだったし、何とかしたかった」
1死満塁で貴重なタイムリーヒット、ロイヤルズは29年ぶり世界一へ逆王手
28日(日本時間29日)のワールドシリーズ(WS)第6戦で青木宣親外野手が所属するロイヤルズがジャイアンツに10-0で完勝。3勝3敗のタイに戻した。あと1敗でジャイアンツのWS制覇が決まる崖っぷちの状況から貴重な白星を挙げ、1985年以来、29年ぶりとなる世界一に逆王手。この日、WS初安打初打点をマークした青木も試合後のインタビューで「今日勝たないことには明日もなかった。崖っぷちからの試合だった。明日試合ができることをうれしく思う」と喜びを噛みしめた。
負ければ終わりのロイヤルズは本拠地に舞台を移して重要な一戦に挑んだ。0-0で迎えた2回、ロイヤルズ打線が爆発。相手先発のピービを攻め、先頭の6番ゴードンから3連打で1点を先制。さらに1死満塁で青木が追い込まれながらファウルで粘り、レフト前にタイムリーヒットを放った。勢いに乗ったロイヤルズはその後、3番ケインがセンターへ2点タイムリーヒットを放つなど、ロイヤルズはこの回8安打の猛攻で一挙7点を奪った。
「チャンスだったし、何とかしたかった。粘りながら何とか結果を出すことができた」と青木。「その後、実際に追加点を取れたし、こっちに一気に流れを引き寄せることができた。序盤でこちらのペースで野球ができた。今日はいけるんじゃないかと感じていた」と振り返った。
初回の第1打席で三振に倒れ、WSで9打数無安打となかなか結果を出せなかった青木は「悔しい思いもしていた。ここで何とかしたい気持ちもあった」と心境を吐露。この日はWS10打席目にしてようやく初安打をマークし、6回の守備で交代するまで3打数1安打1四球1打点と勝利に貢献した。「とにかく明日ですべてが決まる。今年最高の試合をファンのみなさんに見せたい。最高のプレーができるようにがんばる」。29日(日本時間30日)の最終戦に向け、青木はそう力を込めた。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count