ソフトバンク日本一の“陰のMVP” 柳田悠岐が放つ輝きと底知れない可能性
トリプルスリーに最も近いと言われる男
シリーズ成績を見ると、圧巻である。20打数8安打、打率4割、出塁率4割5分5厘はソフトバンク、阪神でスタメン出場した選手でトップ。5得点も両球団でトップだった。全5試合で安打を放ち、2戦目から3戦連続で初回先頭打者で出塁し、先制の本塁を踏んだ。2、3戦目は初回の先制点が決勝点となり、5戦目も8回に本塁を踏んだ先制点が決勝点。これだけで、プロ4年目の大砲が、どれほど日本一に貢献したか、一目瞭然だろう。
「本当に一生懸命やっただけ。とにかく、チームに貢献したい気持ちを持っていた。いい結果になって良かったです」
日本一を決めて、こう喜びを語った柳田。リーグ優勝、CS突破に続く、3度目のビールかけで歓喜の美酒に酔いしれた。ペナントレースでは打率3割1分7厘、15本塁打、70打点、33盗塁と、いずれもキャリアハイの数字をマーク。12日から始まるMLBオールスターと日米野球を戦う侍ジャパンのメンバーにも選ばれている。
球界で3割、30本塁打、30盗塁のトリプルスリーに最も近いと言われる男。底の見えない将来性を秘める柳田は、最後に、こう誓った。
「もっとすごい選手になりたいです」
【了】
フルカウント編集部●文 text by Full-Count