田中将大の来季に入り交じる期待と不安 ヤンキース監督「田中のケガは春季キャンプにおける最大の恐怖」
手術回避は正しい選択だった?
田中は9月21日の本拠地ブルージェーズ戦で復帰し、5回1/3を投げて1失点の好投で勝ち投手となった。しかし、同27日のレッドソックス戦は、いずれもプロ入り後ワーストタイとなる1回2/3で7失点という結果に終わっている。
「田中の9月の2試合の先発は、彼の肘の状態が危機的状態に陥らなかったという事実以外、さほど重要ではない。彼はある種の違和感を隠すことはできなかったが、同時にトレードマークの切れ味鋭いスプリットも何球か投げることができた」
ホック記者は、ヤンキース首脳陣が来季以降の光明と見ている2試合の内容自体には、2015年のパフォーマンスを示唆するものはなかったと指摘している。
また、同記者はチームと田中の“決断”についても評価。靭帯自体は自然治癒しないため、完治には自分の腱を移植し、靭帯を再建する通称トミー・ジョン手術が必要という声もあった。しかし、チームドクターら専門家の診断で保存療法を選択している。
「どこかの段階でトミー・ジョン手術が必要になる可能性は依然として残されている。しかし、4人の専門家による診断は正しい選択だったように思う」
田中がキャリアのどこかで手術に踏み切る必要性は存在するが、現時点で順調な回復を見せていることを評価している。